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30歳から始まる人生 イグナチオ・デ・ロヨラ自叙伝 ある巡礼者の物語 (岩波文庫)

貴族の息子で、

異性からモテることを気にして、

武術の修行に励んで、

出世しようと勇敢に戦場に行って、

大怪我して実家に担ぎ込まれて

麻酔なしで手術に伴う激痛に耐え

それでも容態が悪化して、

臨終の秘蹟(死の前に受けるキリスト教の儀式)を受けた

けど、そこから回復して、

手術の結果、不恰好になった脚を直すだけのために

さらに残酷な手術に耐えた

まだ脚を動かせないその男は

いつも読んでいた騎士道物語の代わりに、

家族から与えられた、二冊の宗教書を読み始めた。

そのときから男の人生は大きく変わっていく。

そのとき男は30歳

その男の名は、

イグナチオ・デ・ロヨラ

後にイエスズ会を創設し、そのトップに就任し、偉大な聖職者として歴史に名を残す人物である。

もし彼の家族が、二冊の宗教書にロヨラに与えなければ、

イエスズ会による布教も、イエスズ会所属のザビエルによる日本へのキリスト教伝来もなかったかもしれない。

なぜ、世俗の欲にまみれていた男が

偉大なる聖職者になれたのか。

イグナチオ・デ・ロヨラ自叙伝である
ある巡礼者の物語 (岩波文庫)


にその経緯が簡潔に書かれている。

ちなみに、本を読んでみて初めて分かることがある。

たとえば

 フランシスコ・ザビエルは
 24歳の若さで大学教員となったけど、
 浪費家で、野心家でもあった。

とか

 イエスズ会の影で、失敗に終わった集団の存在。


とか、

 
ロヨラが何度も宗教裁判にかけられたこと


とか

 30歳から始まる彼の波乱万丈な人生が書かれているのが

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